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保育園の給食とは?費用・主食の持参・アレルギー対応

保育園の給食とは?費用・主食の持参・アレルギー対応

保育園の給食は、園の中にある調理室で作って出すのが法令上の原則です。費用は0〜2歳児クラスでは保育料に含まれ、3歳児クラスからは主食費と副食費を実費で払います。金額の決め方は自治体と園で違い、月額で決めている市も、食べた日数で数える市もあります。

入園前に確認しておくとよいのは、ごはんを持たせるかどうか、離乳食をどの段階から出してもらえるか、アレルギーの書類に何が要るかの3点です。順番に見ていきます。

保育園の給食とは?園の調理室で作るのが原則です

保育園の給食とは、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和23年厚生省令第63号)第11条に基づいて、その園の調理室で調理して子どもに提供される食事です。外から買ってきたものを配るしくみとは出発点が違います。

児童福祉施設(助産施設を除く。)において、入所している者に食事を提供するときは、当該児童福祉施設内で調理する方法により行わなければならない。(第11条第1項)

同じ基準の第32条は、保育所に調理室を設けることを求めています。0〜2歳児を預かる園も、2歳以上の幼児を預かる園も、どちらも調理室が必要な設備として挙がっています。園舎の見学で厨房があるのは、設備基準でそう決まっているからです。

例外は第32条の2に書かれています。要件を満たした保育所は、満3歳以上の幼児の食事に限って、園の外で調理して運び入れる方法をとれます。この場合も、加熱や保存のための調理設備は園に置くことが求められます。0〜2歳児クラスの食事には、この外部搬入の例外が適用されません。

読み替えると、未満児クラスの食事は園の中で作られます。3歳以上のクラスの食事は、園によって作り方が変わることがあります。気になるときは「3歳からも自園で調理していますか」と聞けば答えが返ってきます。

保育園の給食費はいくらですか?無料になる条件は?

0〜2歳児クラスは保育料に給食費が含まれていて、別に払う給食費はありません。3歳児クラスからは保育料が無償になるかわりに、主食費(ごはんなど)と副食費(おかず)を園に実費で払います。金額は国が一律に決めておらず、自治体や園が設定します。

金額の決め方は自治体で違います

公開されている3つの市を並べると、決め方そのものが揃っていません。

  • 神戸市の公立保育所は、1か月あたり5,600円(主食費1,100円/副食費4,500円)です。給食を出した日数が月の半分以下だった月は半額になります
  • 刈谷市の公立保育園は、主食費と副食費の合計で日額260円です。休日・祝日保育を使った日も平日と同じ260円です。私立保育園は月額制で、金額は園ごとに違います
  • 宇都宮市の公立保育所は、全ての園児に主食を提供する完全給食を実施しています

神戸市は月額で固定、刈谷市の公立は食べた日数で変わる、という違いがあります。欠席が多い月の請求額が気になる場合は、この決め方を園か市の窓口で確認してください。保育料そのものの決まり方は保育料はどう決まる?上限額と無料の条件にまとめています。

副食費が免除される世帯の国の基準

こども家庭庁の自治体向けFAQ(2024年7月1日版)は、副食費の免除対象をこう書いています。

施設で徴収される副食費の免除は、満3歳以上教育・保育給付認定子どものうち、年収360万円未満相当世帯と、世帯所得にかかわらず第3子以降が対象となります。

多子の数え方は、保育認定の場合に小学校就学前までの範囲で数えます。きょうだいが小学生になると、この数え方からは外れます。

自治体が国の基準に上乗せしている場合もあります。刈谷市は「18歳未満の児童で数えて3番目以降」なら給食費も無料にしていて、多子世帯で市町村民税所得割課税額が57,700円未満の場合は第1子から給食費が無料です。住んでいる市区町村の子育て担当課のページを見ると、上乗せの有無が分かります。

免除を受けるには所得の情報が必要です。刈谷市は、前年の所得を申告していないと給食費の免除が適用されないことがあると書いています。転入したばかりの方、前年に収入がなかった方は、申告の要否を先に確かめてください。

ごはん(主食)を持っていく園と持っていかない園があるのはなぜですか?

主食を園が出すか、家庭から持参するかを国が決めていないからです。園と自治体の判断で分かれます。

宇都宮市の公立保育所は、衛生管理と食育推進の観点から全ての園児に主食を提供する完全給食にしています。神戸市の公立保育所は主食費1,100円を副食費とは別に徴収していて、園が主食を出しています。この2市では、3歳以上のクラスでもごはんを持たせる必要がありません。

主食を家庭から持参する園は、入園案内に「ごはんを詰めた容器」「ごはん用の袋」といった持ち物が載ります。持ち物の案内の読み方は保育園の持ち物リスト 自治体7件の枚数とサイズで、実際の自治体の案内を読み比べています。

確認する順番は、園の入園案内に主食の記載があるかを先に見て、なければ園に聞くのが早いです。「3歳児クラスからごはんは持参ですか」と聞けば済みます。切り替わる基準は誕生日でなくクラスの年齢なので、年度の途中で急に持参が始まることはありません。

0歳児の離乳食はどう進みますか?

園は家庭での進み具合に合わせます。園が先に新しい食材を出すことはありません。

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」は、離乳の開始を「なめらかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時」と定義しています。目安の時期は生後5〜6か月頃で、首のすわりがしっかりして寝返りができ、5秒以上座れること、スプーンを口に入れても舌で押し出すことが少なくなること、食べ物に興味を示すことが発達の目安として挙げられています。

離乳の完了は「形のある食物をかみつぶすことができるようになり、エネルギーや栄養素の大部分が母乳又は育児用ミルク以外の食物から摂取できるようになった状態」で、時期は生後12か月から18か月頃です。この段階で食事は1日3回になり、必要に応じて1日1〜2回の補食が加わります。

保育所におけるアレルギー対応ガイドラインは、子どもが初めて食べる食品について、家庭で安全に食べられることを確認してから園で提供することが重要だと書いています。園から「この食材は食べましたか」という食材チェック表が配られるのは、この考え方によるものです。家庭で試していない食材に丸を付けると、その食材を抜いた形で給食が出ます。

入園前に家庭で食べられる食材を増やしておくと、園の献立に乗れる範囲が広がります。慣らし保育の期間に合わせて進める方法は慣らし保育とは?期間と1日の時間の目安を参考にしてください。

食物アレルギーがあるとき、保育園に何を提出しますか?

医師が記入した「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」を出します。保育所におけるアレルギー対応ガイドラインは、食物除去の申請にこの書類が必須だと書いています。

食物除去の申請には、医師の診断に基づいた生活管理指導表が必須である。(入所時又は診断時及び年1回以上、必要応じての更新)

提出は1回で終わりません。年1回以上の更新が求められています。進級のたびに園から再提出を求められるのは、ガイドラインがこう定めているためです。

園の対応の基本は完全除去です。ガイドラインは、原因食品の除去について「完全除去を行うことが基本」とし、対応の形を「提供するか、しないか」の2つに絞っています。少しだけ入れる、加熱したものなら出す、といった細かい調整は園では行いません。安全を優先した結果です。

除去をずっと続けるわけでもありません。ガイドラインは、成長とともに治癒することが多いことから、除去については定期的な見直しが必要になると書いています。不必要な食物除去がなされることがないよう、という理由も併記されています。かかりつけ医で食べられるようになったと判断されたら、除去解除の手続きに進みます。

生活管理指導表は、医師と保護者と園をつなぐ書類です。ガイドラインはこれを「子どもを中心に据えた、医師と保護者、保育所の重要な“コミュニケーションツール”」と位置づけています。受診のときに園で出る献立を持っていくと、医師が判断しやすくなります。

献立とおやつはどう決まっていますか?

園が作る食育計画に沿って決まります。保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号)第3章の「2 食育の推進」は、食事の提供を含む食育計画を全体的な計画に基づいて作成し、その評価及び改善に努めることを園に求めています。献立表は、この計画が形になったものです。

指針は食育の目標を「健康な生活の基本としての『食を営む力』の育成に向け、その基礎を培うこと」と書いています。栄養士が配置されている場合は専門性を生かした対応を図ること、という記載もあります。園に栄養士がいるかどうかは園によって違うので、見学のときに聞ける項目です。

おやつの回数はクラスで変わります。宇都宮市公立保育所の献立表には、3歳以上児クラスの献立は3歳未満児クラスの献立から午前のおやつを除いたものだと書かれています。0〜2歳児クラスは午前と午後に1回ずつ、3歳以上児クラスは午後だけ、という形です。未満児クラスのおやつは、一度に食べられる量が少ない時期の食事の一部です。

献立表を公開している自治体もあります。宇都宮市は3歳未満児クラスと離乳食の月ごとの献立表をウェブサイトに載せていて、入園前でも内容を見られます。自分の住む自治体の公立保育所のページを探すと、同じように公開されていることがあります。

よくある質問

保育園の給食費は月いくらですか

国が一律の額を決めていないため、自治体と園で違います。神戸市の公立保育所は月5,600円(主食費1,100円/副食費4,500円)、刈谷市の公立保育園は主食費と副食費の合計で日額260円です。3歳未満児クラスは保育料に含まれていて別途の請求はありません。

保育園の給食は無料になりますか

3歳以上の副食費は、年収360万円未満相当の世帯と、世帯所得にかかわらず第3子以降が免除の対象です(こども家庭庁 自治体向けFAQ 2024年7月1日版)。自治体が独自に広げている場合もあり、刈谷市は18歳未満で数えて3番目以降の子どもの給食費を無料にしています。

保育園でごはんは持っていきますか

園によります。宇都宮市の公立保育所は全ての園児に主食を提供する完全給食で、持参は要りません。神戸市の公立保育所も主食費を徴収して主食を出しています。入園案内に主食の記載がなければ園に確認してください。

保育園の給食は外部の業者が作っていますか

0〜2歳児クラスの食事は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第11条により園内で調理します。満3歳以上の幼児については、第32条の2の要件を満たす保育所に限り、園外で調理して搬入する方法が認められています。

アレルギーの書類は毎年出し直しますか

出し直します。保育所におけるアレルギー対応ガイドラインは、生活管理指導表の更新を「入所時又は診断時及び年1回以上」と定めています。除去していた食品が食べられるようになったときは、除去解除の手続きをとります。

家で食べたことのない食材は給食に出ますか

出ません。保育所におけるアレルギー対応ガイドラインは、子どもが初めて食べる食品について、家庭で安全に食べられることを確認してから保育所で提供することが重要だと書いています。園から配られる食材チェック表で未確認とした食材は、献立から抜かれます。

出典

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執筆: 小泉太郎(ZuMy株式会社 代表取締役CEO)

この記事を書いた人

小泉太郎

ZuMy株式会社 代表取締役CEO。2019年創業。保育園・幼稚園の入園手続きを電子化するサービス「zuuumy」を開発・運営しています。入園時に園と保護者のあいだでやりとりされる書類を扱う仕事柄、入園が決まってから実際に通いはじめるまでに何が起きるかを、園の現場と保護者の両方から見てきました。