保育園の持ち物リストは、入園する園が決めます。品目も枚数もサイズも、園と自治体が出す案内に書かれています。日野市・台東区・北区の案内を読み比べると、布団カバーの寸法と作り方の指示が自治体ごとに違っていました。
こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」が定めているのは、ふとんカバーやタオルの扱い方です。家庭が何を何枚そろえるかは、入園する園の案内を見て判断します。
保育園の持ち物リストは誰が決めますか
入園する園が決めます。保育園の持ち物リストとは、園が家庭に用意を依頼する品目・枚数・サイズをまとめた案内です。自治体が公立園の分をまとめて公開している場合もあります。
こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」(2018年改訂版)に、家庭が用意する持ち物の一覧は載っていません。書かれているのは園での扱い方です。寝具の項目は「衛生的な寝具を使用する」「個別の寝具にはふとんカバーをかけて使用する」「ふとんカバーは定期的に洗濯する」を挙げています。手洗いの項目は「手を拭く際には、個人持参のタオルかペーパータオルを用い、タオルの共用は避ける」、歯ブラシの項目は「歯ブラシは個人専用とし、他の子どものものを誤って使用させたり、保管時に他の子どものものと接触させたりしないようにする」と書いています。
日野市・台東区・北区の3件の案内は、いずれもふとんカバーとタオルを家庭が用意する持ち物に入れています。一人ずつ分けて使う物だからです。品目の形や枚数は、ここから先が園の判断になります。
毎日持っていく物と園に置いておく物はどう分かれますか
案内が区分の見出しで分けています。日野市の「<保育園の持ち物準備>」は、各持ち物の説明を「①毎日持ってくる物について」「②園に置く物について」「必要に応じて使う物」の3つに分けています。
毎日持ってくる物には、通園かばん、おたより帳(園で用意します)、おてふき用タオル、トイレ用タオル、コップ袋とコップ、歯ブラシ、エプロン、おしぼり、ママバック、汚れ物袋が入ります。園に置く物には、着替え、オムツカバー、上履き、上履き袋、園庭靴、布団カバー、マスクが入ります。3つ目の「必要に応じて使う物」は、フェイスタオル、スモック・キャップ・不織布のマスク・スモック袋、タオルケット・綿毛布です。
北区の「準備する持ち物」は2つの区分です。「毎日持ってくる物」に通園リュック、コップ、コップ袋、手拭きタオル、トイレ用タオル、食事用エプロン、連絡帳、おたよりばさみを挙げ、「保育園の引き出し・ロッカーに常に用意しておく物」に着替え上下、肌着、靴下、オムツ、パンツ、上履き、園庭靴、布団カバー、防水マットなどを挙げています。
最初に確かめるのは、この区分です。園に置く物は、毎日かばんに入れる必要がありません。日野市は着替えについて「衣類かごやロッカーの中は、不足のないよう補充してください」と書いています。北区は「コップ・手拭きタオル・ハンカチ・エプロンは毎日持ち帰り洗い、次の日に清潔な物を持ってきてください」と、毎日洗う品目を名指しで書いています。
サイズの指定はどこまで合わせますか
布団カバーは寸法どおりに用意します。日野市は「布団カバーは、サイズより小さいと布団が入らなくなってしまうため、寸法に合わせてください。布団カバー以外の物は、サイズが少し違っても大丈夫ですので、サイズを参考に用意してください」と書いています。
その寸法が自治体で違います。台東区の「公立保育園持ち物一覧表」(令和2年7月)は、布団カバーの出来上がりサイズを敷布団135cm×85cm、毛布120cm×90cmとしています。北区は布団カバーを0・1・2歳児115cm×70cm、3・4・5歳児140cm×70cmと書き分けています。台東区は「布団全体が入るものをご用意ください」「サイズが合えば、市販の物でもかまいません」とも書いています。
台東区は他の品目にも寸法を書いています。3歳児クラス以上が使う通園用リュックは「幅30㎝×高さ40㎝位の大きさのものが便利です」、体拭き用タオルは「35㎝×85㎝位の大きさのフェイスタオルをご用意ください」です。日野市は一覧表の番号に○を付けて、サイズの指定がある品目を示しています。
手作りの指定は自治体で違いますか
違います。布団カバーの留め具が分かりやすい例です。北区は布団カバーに「スナップボタンを付けてください」と指定しています。日野市は布団カバーの図に「スナップ・ファスナー等は、つけないでください」と書き、「縦一方向(140 ㎝側)を開けて折り込み式に作ってください」と作り方を指定しています。同じ布団カバーで、留め具の指示が逆になります。
市販品や手作りのテンプレートを先にそろえると、この指定に合わないことがあります。手作りの指示がある品目は、園の案内を読んでから材料を買います。日野市はエプロンの作り方を「薄手のフェイスタオルを半分に折り、ゴムが通せるように縫います」「ゴムの長さは、お子さんの首に合わせ調整します」と説明しています。北区は2歳児の連絡帳について「台紙をお渡ししますので布と平ゴムをつけてください」、バスタオルについて「白布をお渡ししますので、ひらがなで大きく名前を書いて縫いつけてください」と書いています。
3件に共通していたのは、全ての持ち物に名前を書く依頼です。台東区は「すべての持ち物には、見やすいところにわかりやすく記名してください」、北区は「名前はすべてにわかりやすく記入しましょう」、日野市は「記名は、分かりやすい場所にはっきりと記載してください」と書いています。書く場所の指定は品目ごとに細かく、日野市はコップを「名前はコップの手の上側と底に記名してください」、上履きを「表面とかかとの2か所に記名してください」としています。台東区は防災頭巾を「頭頂部と後ろの2か所に直接名前を記入してください」としています。
0歳児クラスの持ち物は何が増えますか
食事と排泄に使う物が、枚数の指定つきで増えます。台東区の一覧表は0歳児クラスに食事用エプロン3枚、使い捨ておしりふき1箱、ガーゼハンカチ3〜4枚を挙げ、ガーゼハンカチの備考に「ミルクを飲む期間のみ使用します」と書いています。
おむつは0歳児・1歳児・2歳児クラスに○が付き、3歳児クラス以上は「必要な場合にご用意ください」です。表の見方に「〇印及び数字が記入されているものをご用意ください」と書かれているため、○が付いたクラスは用意する側になります。備考は「5~6枚程度ご用意ください」「おむつの前面に名前を記入してください(おむつの廃棄時に名前が見えないようにするため)」です。ビニール袋(箱入り)と使い捨て手袋(箱入り)も0歳児・1歳児・2歳児クラスに○が付き、どちらも「使い終わる頃に補充してください」と書かれています。
台東区は荷物入れ用バッグを0歳児・1歳児・2歳児クラスの持ち物とし、「登降園時に洋服、オムツ、洗濯物等の持ち運び用として使用します」と書いています。保護者用スリッパも0歳児クラスの欄に○が付き、「0歳児室は室内の衛生を保つため、0歳児クラスの保護者の方は玄関から保育室までスリッパを着用し」と理由が書かれています。寝具には★印の注記があり、「0歳児は寝具のサイズが小さいため、カバーを詰めてご使用いただく園もあります」としています。★印は「各園によって異なるため、詳細は入園される園にご確認ください」の意味です。
日野市の一覧表は、乳児クラスの枚数を細かく指定しています。エプロンは2歳児クラス2枚、1歳児クラスと0歳児クラスが3枚、おしぼりは0歳児から2歳児クラスで各3枚、汚れ物袋は0歳児から2歳児クラスで3枚です。着替えは5歳児から2歳児クラスが3組、1歳児クラスと0歳児クラスが3組以上です。汚れ物袋の説明には「エプロンや衣類用の袋は、適宜洗えるよう『エコバック』をお願いします。オムツカバーやパンツ用の袋は、ぬれた物を入れることが多くなります。毎日交換できるよう『レジ袋』が使用しやすいです」と、袋の種類まで書かれています。
毎日の持ち物チェックリストはどう作りますか
園の案内の区分を、そのまま3つの欄に写します。毎日持ち帰って洗う物、週末に持ち帰る物、ロッカーに補充する物の3つです。品目を五十音順に並べた一覧より、朝と夕方の動作に合います。
週末に持ち帰る物は、案内に書いてあります。日野市は布団カバーを「週末ごとに持ち帰り、洗濯をします」、上履きを「週末ごとに持ち帰り、洗ってください」、園庭靴を「園庭靴は週末に持ち帰って洗ってください」としています。台東区は上履きの備考に「週末に持ち帰り、洗って翌週にお持ちください」、布団カバーに「毎週末に布団カバー交換をお願いします。洗い替えとして掛、敷セットで2組あると便利です」と書いています。
補充する物は、減ってから足します。日野市は「パンツや紙おむつの替えがない場合は、保育園の新しいパンツや紙おむつをお貸しします。その際は、新しいパンツや紙おむつをお返しください」と書いていて、足りない日の扱いまで決めています。
持ち込まない物も案内に書かれています。日野市は「おもちゃなどの私物は持ってこないでください」としています。北区は危険な衣服としてスカート、スカート付きズボン、フード付きの衣服を挙げ、「髪を結ぶ場合は飾りのないゴムにしてください(シリコンゴムは使用できません)」と書いています。チェックリストに持ち込まない物の欄を1つ作っておくと、朝の支度で迷わなくなります。
よくある質問
保育園の持ち物リストはいつもらえますか
入園が決まった後に園から渡されます。日野市の案内は「入園が決まったら下記の通り持ち物の準備をおねがいしています」と書いています。台東区は布団カバーに書く布団番号を「入園面接の時に各園にてお知らせします」、日野市はおむつの対応を「入園面談の際担任とご相談ください」としていて、面談で決まる項目があります。配布の時期は園によって違うので、入園する園に確認します。
布団は保育園が用意してくれますか
園によって違います。台東区の公立保育園持ち物一覧表は「※敷布団と毛布は、保育園で用意します」と書いていて、家庭が用意するのは布団カバーです。北区と日野市の案内は布団カバーのサイズと作り方を指定しています。敷布団そのものを持ち込むかどうかは、入園する園に確認します。
持ち物リストのテンプレートはそのまま使えますか
品目の控えとしては使えます。サイズと作り方は園の案内に合わせます。布団カバーの留め具は、北区が付けるよう指定し、日野市が付けないよう指定しています。市販品が使えるかどうかも案内に書かれていて、台東区は布団カバーについて「サイズが合えば、市販の物でもかまいません」としています。
遠足の持ち物は入園時の案内に書かれていますか
台東区の一覧表は、通園用リュックの備考に「4,5歳児クラスでは、遠足に行く時にも使用します」と書いています。遠足の日に持っていく中身は、この入園時の一覧表に書かれていません。行事ごとのお知らせで確認します。
この記事を書いた人
小泉太郎(ZuMy株式会社 代表取締役CEO)。保育施設向けのサービス開発を通じて、入園時の書類や保護者向けの案内に日常的に触れています。この記事は日野市・台東区・北区が公開している持ち物の案内と、こども家庭庁のガイドラインの原文を読み比べて書きました。品目・寸法・枚数は原文のまま引用しています。
出典
- こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」(確認日: 2026年10月23日)https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/c60bb9fc/20230720_policies_hoiku_25.pdf
- 日野市「<保育園の持ち物準備>」(確認日: 2026年10月23日)https://www.city.hino.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/020/420/mochimono.pdf
- 台東区「6-6 公立保育園持ち物一覧表」(確認日: 2026年10月23日)https://www.city.taito.lg.jp/kosodatekyouiku/kosodate/mokutei/hoiku_youjikyouiku/hoikutakuji/hoikuen/kyokahoikuen/kurituhoikuen.files/kurituhoikuen.pdf
- 北区「準備する持ち物」(確認日: 2026年10月23日)https://www.city.kita.lg.jp/education/_res/projects/project_education/_page_/002/000/364/mochimono.pdf

